理由なんてきっと

理由なんてきっと

桐山照史くんに転がされるblog

アナタは、ワタシ


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少し前に、ふと自分自身の行動で違和感を覚えたことがありました。

それは、Twitterで私がフォローしようとしたファンアカウントのツイートに無断転載を見つけたときに「"この人"はダメだ」と勝手に偏見の烙印を押して相手との関係を拒んでしまったことです。

理由はどうであれ、何も知らない他人のことを一側面だけ見て卑下するような生き方を自分は知らぬ間にしていたのだと、ふと気づいて一人悲しくなりました。

 

最近ではありがたいことに、私の周りにも推し事におけるルール・マナー喚起を積極的に行う人が増え、それによって私自身やフォロイーの方々の意識が高まってきているように感じます。

しかし、前の私は、紛れもなく無断転載する側の人間でした。

大学時代に著作権法の単位を得ているにも関わらず、その知識や考え方を自身の生活に反映しようとは微塵も思わずに、何も疑わずに、"みんながやっていた"という理由だけで推し関連を含めた無断転載を当たり前にやっていました。

今となってはそれが悪いことだと認識できていますが、ついこの間までは、無断転載によって自分が法律違反や権利侵害をしているという自覚はほぼ無く、むしろ推し事を楽しむために必要な手段として、何の悪気もなく好きな画像や動画をSNSやブログに掲載していました。

もちろん、その過ちを正当化するつもりは1ミリもないけれど、自分で経験しているからこそ無断転載をしている人の気持ちや感覚は少なからずわかるし、そもそも同じ罪を犯している私がそういった人を見下すなんて、一体自分は何様なんだろうという疑問を抱かざるを得ません。

こんな風に考えた結果、私は無断転載している人を蔑むような言動は今後一切しないようにしようと決めました。

 

でも、罪を赦すわけにもいきません。

いろんな人が訴えているように、ダメなものはダメ、なのです。

ルール・マナーの詳細やそれらを違反した場合の影響に関しては、私よりもわかりやすく説明してくれている人が既にたくさんいるので、あまりわかっていないという方はあとから自分自身で調べて把握・理解してもらえればと思います。

そのうえで私が今言いたいこと、それは"ルールやマナーを守れば自分自身も守れる"ということです。

 

今回、私は過去に自分が無断転載した画像・動画を片っ端から消去しました。

Twitterだけでも9年分、しかも複数アカウントを所有しているし、その他SNSアカウントやブログもあります。

膨大な量の投稿を対象とした消去作業は本当に大変で、でもそれもまた自身のやってきたことに対する償いのひとつだから、どれだけ時間や労力がかかっても最後までやり通すしかありませんでした。

それから消去した投稿の中には、記念日や楽しい出来事に関するものも数多くありました。

もしも無断転載さえしていなければ、当時の想いや表現も含めていつか振り返ることのできた思い出を、私は自分の浅はかさのせいで失いました。

しかもこうして、大変でつらい思いをしながらなんとか過去の無断転載を消したけれど、それで私の罪が消えるということには決してなりません。

自分にも他人にも後ろめたさを抱えながらこの先ずっと生きていかなければならないし、未だに消しきれていない無断転載を見た誰かにある日突然通報されても、私は何も言えないのです。

目先の楽しさしか考えない軽薄さは、結果的に自分に傷を残し、悔いを残し、リスクを残すのだと、私は身をもって知りました。

だから、私と同じような思いをしてしまう人が1人でも少なく済むように、私はこれから、ルールやマナーを守る大切さを訴え続けていきたいです。

 

最後に、今回の話は決して無断転載や推し事に限ったことではありません。

過去に一度だけファンの清廉さを踏みにじり自分の事情を押し通して高額転売のチケットで現場に赴いたこと、私より先に今の界隈にハマっていた友人に対して偏見の眼差しや冷たい言葉を向けたこと、子供時代に本人には聞こえないだろうと思って何気なく言った悪口を大人になって仲良くなったその同級生が覚えていたこと、そういった類のことすべてに私は今でも取り返しのつかない傷と後悔を感じ続けています。

 

軽薄で心無い言動は、その場で誰かを傷つけるだけでなく、必ず自分自身も傷つけることになるのです。

だから私は、みんなで笑い合うために、みんなで気を付け合って、みんなで受け入れ合っていきたいです。

国を取り合い、命を奪い合ってきた私たち人類も時を経て現在の姿まで進化してこれたのだから、これからだって更に高尚な平和をきっともっと目指してゆけるはずです。

罪を犯したアナタは昨日のワタシ、大切なアナタは今日のワタシ、罪を赦さないアナタは明日のワタシ…そうやって、私がこの世界を自分自身だと思い続ける限り。

 

 

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